改善事例
こどもたちの育ちを支える環境をよりよくするため、「音」をコントロールされた取り組みを順次紹介いたします。
「音環境」を改変した園の園長先生や保育者からのお声
保育室の音環境は思いがけないところで保育活動に影響を与えています。
室内から喧噪感(うるささ)が減ると、「保育」がどう変わったか。
実際に「音環境」を改変した園の、園長先生や保育者からの「自由記述」、ご覧ください。
保育室の音の環境についていろいろなお困りごとを、ちょっとご紹介
・改築するなかで遊戯室を広げる工事を依頼した。工事後、急に音が響くようになった。子どもがそこでたった10人遊んでいるだけで、とても賑やかになってしまい、保育者の言葉が通らない。
・園の周囲に住宅が多くなってきており、近隣からの要望で窓を閉めたままで保育する時間が多くなった。音が全部、室内にこもるので子どもたちがこれまでより一層大きい声で話すようになった。
・3歳児保育室では新学期初めて登園してから1週間は室内だけで遊ぶようにして、子どもたちに保育者と室内に慣れてもらっている。窓や廊下側の窓、戸を閉めたままだと子どもの声が大きく響くので保育が辛い。
保育室の音の環境を「改変」したことで、分かったことをご紹介
・保育室の「喧噪感」が減ったら、子どもたちの「いざこざ」の解決が早くなったことに驚いた。うるささが解決の邪魔をしていたようだ。
・お弁当の時間がとてもとても賑やかで、大きな声で「静かに!」と子どもたちを怒鳴りたくなっていた。吸音をしてからはその衝動にかられなくなったので、びっくりした。
・園舎を新築してから、だんだん退職する保育士が多くなったり、保育者の笑顔が減った。体調不良などが理由だったが、室内の「うるささ」が原因だと感じて、思い切って吸音工事をして元に戻ることができた。以前の保育室とおなじようになってホッとしている。
・泣く子が多いクラスでのこと。音が響く部屋だったので、泣き声にかき消され、こどもの話し声だけでなく保育者の声も聴きとりにくかった。こまって、響きを抑える方法を相談し、工事をしてもらった。工事後、初めて子どもたちが保育室に足を踏み入れた朝、こどもから「あれ? お部屋がなんか違う」という声が上がった。子どもの耳はスゴイ。響きがなくなったことが分かったようでした。
保育室内音環境の改修事例
月刊赤ちゃんとママ 2018年11月号
「赤ちゃんと子どもの聞く力を守る
練馬二葉保育園」
〔練馬二葉保育園〕
– 掲載許可済み –
エデュカーレ 2019年1月号
「音の反響に悩んでいた保育園が
吸音工事を実施するまで」
〔まちの保育園 吉祥寺〕
– 掲載許可済み –