横浜市の「保育所整備の手引き」での『学会推奨値』への言及について
横浜市の「保育所整備の手引き」に日本建築学会推奨値への言及、記載がありますのでお知らせします。
参考)日本建築学会推奨値については、下記コラムをご参照ください。
コラム 日本建築学会による「保育施設の音環境」推奨値について
( https://hoiku-otokankyo.org/reference/1878/ )
ご存じのように2020年6月、日本建築学会の「学校施設の音環境保全規準・設計指針」が改訂され、「保育施設の音環境」として保育室内の騒音レベルと残響時間についての「推奨値」が示されています。
一方、当該施設に対する国や自治体の指針やガイドライン、整備手引きには保育施設の音環境に関する言及がなく、音環境(遮音、吸音)への配慮を求める文言は少なからずあるものの、具体的な数値は示されていません。
特に日本建築学会が示している「学会推奨値」(騒音レベル40dB、残響時間0.4~0.5秒、平均吸音率0.25程度など)は、保育環境の実情に詳しい研究者が、よりすごしやすい音環境にするべく知恵を絞ったものですが、そちらへの紐付けは示されていません。
このような現状から建築設計要件に反映されず、保育所整備上、適切な良い音環境が確保されていない施設が多くあります。
また横浜市が示している「保育所整備の手引き」、「小規模保育事業整備の手引き」では遮音や吸音が学会推奨値に収まるよう、さらには、高架下等の園には騒音測定を求める文言が記載されていますので、下記にご紹介します。
同様に横浜市では下記の手引きにも記載があります。
横浜市こども青少年局 こども施設整備課
以上です。
今後の園つくり、既設園での音にかかわる環境整備の参考にしていただければと思います。
また、こうした音の環境についての情報が他の自治体へ広がることを期待いたします。
これがもっと一般化され、当たり前になり、早く国の指針、ガイドラインでも
学会推奨値への紐づけがされればいいですね。